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頭の高さと集中力
私はこの1年で施術以外の仕事の仕方がガラリと変わりました。まず、自宅で仕事をするようになったこと。子供が寝た後、主にノートパソコンを使って仕事を行います。昨年までは、夜の仕事(パソコンに向かう時間)も鍼灸院で行ってきました。
自宅にいる時は仕事をしない(する場所もない)生活でしたので、自宅での環境を整えるため仕事用のデスクを用意するところから始めました。
ローテーブル
私が選んだ机は、折りたたみローテーブル(ニトリ)です。3,000円程度という安さに、うっかり八兵衛ばりのうっかりさで、思わず購入。この判断が後に悲劇を生みます。
あぐらと正座を繰り返しながらノートパソコンに向かいました。当初は環境の大きな変化に緊張感もあり、体の変調には気が付きませんでした。
数ヶ月が経ち、自宅での仕事に慣れてきた頃にはすっかり集中力を欠くようになり、おしりにシビレを感じるようになっていました。
姿勢が悪くなり、坐骨への負担が強いローテーブルでの仕事にようやく疑問を抱くように。しかし、座椅子を購入することで随分と楽に感じてしまったのです。おしりのシビレは相変わらず続いていましたが。
ようやくデスク購入
ローテーブル脱却のため、重い腰をようやく上げ、デスクを購入(ニトリ)。こんな感じの机です。
こんなことならもっと早く買っておけばよかった!と絶叫したくなるほど仕事もはかどり、何より、おしりのシビレもなくなりました。
ローテーブルからデスクへの移籍に1年もかかってしまいましたが、ローテーブル時代にくすぶっていた期間が長いことで、デスクでの作業に「集中力」が増していることを実感します。
私はこの変化を、集中力は「床からの頭の高さ」が関係していると仮説を立てました。頭の位置が高ければ高いほど、集中力も高くなるのではないか、と。
スタンディング
そうすると、次に考えるのは立つこと。
デスク作業に加えて、立った姿勢でもパソコン仕事や読書することを始めました。これは「頭の位置が高いほど集中力が増す」という私の直感に従った行動です。医学的な根拠があるわけではありません。
スタンディングデスクの存在は知っていましたので、立って思考を巡らすことに何らかの意味があるのだろうと思い調べてみました。まず目についたのは、座っている時間が長いことの弊害についてです。
・セデンタリー(Sedentary)症候群
2012年に行われたアメリカの調査では、約80万人の患者について調べた18の研究結果を分析したところ、最もイスに座る時間が長かった患者は最もイスに座る時間が短かかった患者に比べて糖尿病のリスクが112%高く、心血管系の疾患は147%、心血管疾患を理由とした死因は90%、原因を特定しなかった場合の致死率は49%高かったそうです。
スタンディングデスクのメリット
・筋力を使うのでシェイプアップになる
・眠気に襲われにくい
・不良姿勢になりにくい
・肩こりを感じにくい
・無駄な時間(ネットサーフィンなど)が減る
これらスタンディンデスクの良い点を確認した上で、私もスタンディング作業を開始しました。院では朝の施術前の時間を、自宅では夜の部をスタンディングタイムとしました。
院では、受付の板がちょうどいい高さでしたので、ここで作業することに。
自宅ではデスクの上にスニーカーの箱などを積みノートパソコンを置き、手前には少し低い箱の上に外付けキーボードを置く簡易スタンディングデスク。
(この写真をそのまま真似しています。仕事中に地震が起こらないことを祈りつつ。)
感想
まだスタンディングタイムを導入して2週間ですが、私の感想を述べます。
朝はいいけど、夜はキツイ
慣れていないことと、日頃の運動不足によるところ大きいと思われます。朝は頭も冴え、限られた時間という縛りもあって集中力が増していると実感しています。しかし、夜のスタンディングはすぐに心が折れてしまい、イスに座る時間のほうが長くなってしまいます。
スタンディングデスクを使用した感想を書いているブログを見ても、最初の1ヶ月は筋肉痛や足の裏が痛いなどの意見がみられました。やはり、この壁を乗り越えなければいけないようです。
無駄がなくなる
確かに、無駄なネットサーフィンや無駄な動画鑑賞(youtube)がなくなりました。より仕事と休憩の境界がはっきりしたためです。
立ってる=仕事 座ってる=休憩 というメリハリがつくことで、いつの間にかyoutube見てたり、いつの間にか全然関係のないサイトを見ていたり、などのいつの間にか病には効果的です。
短時間作業になる
無駄がなくなることと通じるのですが、立ってると足が疲れてきますので、なるべく早く作業をするという頭になってきます。じっくり考える時には座って時間をかけることも必要ではないか?とも思いましたが、立ったままでもじっくりゆっくり考えることはできます。
今は作業の進行具合に関わらず15分程度で1度休憩を入れるようにしました。休憩とはイスに座ることです。2、3分休憩をとった後、また15分立って作業を再開する。15分作業を4回行えば1時間の仕事となります。
長時間のデスクワークには、1時間の作業につき1度は立って歩くなどの休憩を入れるほうが良いという情報はよく目にします。
私はスタンディングタイムを導入してから、1時間座ったままの作業では、集中力の続かないと感じるようになりました。
どちらが集中できるのか、それは人それぞれだと思います。私のように、うっかり休憩の方が長くなるようなタイプはスタンディングでの短時間作業が合っているように感じます。
適当がいいんじゃない
しかし、2週間が経った今、当初ほどのモチベーションもありません。特に夜になると、ずっと立ってられん!そんな気分の日もあります。そんな時には座って仕事をし、眠たくなったり、集中力が切れそうになるとスタンディングタイムにしています。
適当に立ったり座ったりと体勢を変えるだけでも仕事の効率は上がっていると実感しています。
結論
この1年で経験したローテーブル → デスク → スタンディングという変化を通じて、頭の位置が床から上がるにつれて集中力が増していると感じました。であれば、次は屋根の上にデスクを置くことになってしまいます。
しかし、単に頭の位置を高くすることで集中力が増しているのではなく、単純に背筋が伸びている方が集中できるのだろうと思います。
ローテーブルではほとんど背中を丸くしていましたので、気分も緩みやすく集中力がすぐに途切れていました。
デスクになると背筋を伸ばしやすくなる一方で、リラックスして背中を丸くすることもできます。しかし、立ってしまえば背もたれもないので、自然と背筋を伸ばした状態を維持できます。
背筋が伸びると、集中しやすい。
こんな単純な着地点に納まりました。立っている姿勢をいかにムダな力を使わずに保てるか、これがスタンディングタイムを増やすコツでもあり、集中力を継続させるカギとなりそうです。
デスクワークで集中力が続かない・・という方は、ぜひスタンディングタイムも導入してみてください!

谷口 一也

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