12ヶ月点検を終えた
1年前、新型コロナウイルスが日本で流行し始めたころ、僕は大きな買い物をした。自動車だ。あと数ヶ月遅れていたら、きっとこの車は買わなかっただろう。
恥ずかしい話だが40歳にして初めて新車を買った。
妻が生きていた時には、妻の家族から車を譲り受けるハイエナ戦略で乗り継いできた。走るだけでありがたい。妻の家族には本当に感謝している。
譲り受けた日産セレナも限界が訪れ購入を決意した。子ども二人と私にセレナのような大きめの車は必要ないと思った。ここは自動車に詳しい義理の弟に相談だ。
さて、言っておかなければならないことがある。僕は自動車オンチのクソ素人だということを。オイル交換ってなに?ガソリンとハイオクの違いも知らない。パンクなんかした日にはジェフだかジャフだかわらず父親に電話してしまうだろう。
義弟は親身になって僕におすすめの車種をメールで送ってくれた。自動ブレーキや安全装置のことも何度もメールで教えてくれた。ただ気になったのは、おすすめが「国内編」「外国編」に分かれていたこと。
なんか、かわいいやん
僕は元々自動車に興味がないので、性能よりも見た目で選んでしまう。詳しい性能もよくわからないし、見た目が気に入って毎日いい気分で乗れたらそれで十分だった。
トミカを選ぶ幼児となんら変わりはない。見た目だけなら「国内編」より「外国編」の自動車のほうがおしゃれでかわいい。ちなみに、外国編のリストは
・プジョー208
・シトロエンC3
・VWポロ
・BMW1シリーズ
・ボルボV40
・AUDI A1
ほとんど買えまへん!なリストで義弟もジョークのつもりだったろうけど。
1つだけ反応してしまった。シトロエンC3だ。
正面のなんとも変な顔も味があるし、サイドのエアバンプのデザインがかわいい。しかもフランス、なんかおしゃれだ。それだけだ。それでいてギリいけなくもない金額だった。(もちろんローンだ)
走ればそれでよかったはずの自動車が、いざ選んでいいよとなればこんなにも妥協しないなんて、自分でも驚きだった。
必需品から嗜好品へ
今までは必需品(いただけるだけでありがたい、動けばOK)だったはずの自動車が、選択肢を得たとたん嗜好品になったのだ。金額よりも自分の満足感を優先してしまった。
必需品にはなるべくお金をかけないが、嗜好品にはいくらでもお金を出してしまう。そして嗜好品には一切の妥協は許されない。これがニンゲンの性なのだろうか…。
そんなこんなで1年前に購入したシトロエンC3。色も最後まで悩んだけど「サーブル×白」にした。
1年乗ってみた感想
12ヶ月点検を終えた。1年間乗ってみた感想は、気に入った自動車に乗ることはこんなにも清々しいものかと驚いた。
毎朝、乗り込むたびにちょっとだけいい気分になる。このちょっといい気分になることが幸せにつながると思う。(高いお金で買ったからそう思いたいのかもしれないけど)
外国産は色々と故障もあるよ、と聞いていたが大きな故障はなかった。
たまにスピーカーの音量がバカになって爆音で音楽が流れたり、バックモニターが突如映らなかったりしたが「んもー、しょうがないなー」ってな感じで許せる範囲だ。
↑ただのディスプレイの写真を見せているのには理由がある。
この日本語表記に感動しているからだ。そう、日本語の画面を見るのが12ヶ月点検をした日が初めて。
今までフランス語だったので何を書いているのかわからなかった。(そりゃそうだ)慣れってこわい。まあいいかで1年もフランス語を眺めていた。そして点検の日に「もしや日本語にできるんですか?」と聞いてみたらすぐに日本語に切り替えてもらえた。
そんな自動車オンチの僕でも、なんとか快適に1年間乗ることができた。
良いところ・悪いところ
【良いところ】
・座り心地がすごくよい
・田舎ではあまり乗ってる人いない(イキれる)
・ウインカーの音がかわいい(ポッコン、ポッコン)
【悪いところ】
・ドアが分厚いので重たい(子どもはちょっと大変そう)
・後部座席がやや狭い(子どもはセレナのほうが広いと文句を言う)
もう少し思いつくかと思ったが、いかんせん知識がなさすぎる。
もう次を見据えてる?
車を買ってから、やたら同じ車種や同じフランス車が気になってきた。やっぱりあれにすればよかったのか、こっちもかっこいいなとか。こんな感覚は初めてだ。いかん、いかんぞ。
みんなもそうなのだろうか。
次は中古のカングーとかもいいなーと妄想している。(てへへ)

谷口 一也

最新記事 by 谷口 一也 (全て見る)
- レンズ越しの感動 - 2021年7月29日
- 自動車クソ素人の僕がシトロエンC3を1年乗った感想 - 2021年2月10日
- 意思や行動も大切だけど、環境はもっと大事 - 2019年11月8日