【読書】「ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。」

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる

息子と娘に何が残せるだろうか。

いろいろ考えたけど、自信をもって残せるものが思い浮かばなかった。

私も「言葉」を残そうと思う。

「ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。」を読んだ。

著者である写真家の幡野広志氏は、この本のなかで

「僕が息子に残したいのは、言葉だと感じた」と書いていた。

彼は現在34歳。多発性骨髄腫という病気で余命3年と診断されている。

本書は、2歳の息子さんとご家族に伝えたい言葉を残すために書かれた本だ。

子どもに語りかけるような優しい文章は、子を持つ親の胸にも響く。

ぜひ読んでほしいと思う。

自分の優しさを丸ごとぶつけるだけでは、優しくなれない

病気になったことで感じた「人の優しさ」のかたち。一見すると優しさに見えることも「優しい虐待」になっていることがあると記している。

末期ガンであることが周りに知れるにつれ、「優しい手」がさしのべられた。

「とにかく安静に。最新最善の治療をして、一日でも長く生きてほしい」
「この治療法を試してみてはどうか」
「このサプリが効くらしいよ」

知人、友人からの「優しい手」は善意であることがわかるだけに始末が悪い。

優しさの形をしているけれど、結果として相手を苦しめるのなら、それは相手を残酷に取り扱うのと同じ。根拠なきアドバイスは「優しい虐待」なのだ。
・・・・

「相手がうれしくないことは、『うれしいだろう』と思っても、しちゃだめなんだよ。そのお菓子は自分が大好きなものでも、相手は嫌いかもしれないんだ」

いつ死ぬのかわからないから

例えば、自分が余命3年だと診断されたとして、その3年をどう過ごすだろうか?

自分がいつ死ぬかなんてわからない。

でも人間は、近い将来に自分は死なないつもりで生きている。

私には子どもが二人いて、子どもたちの母親は他界している。

子どもたちを置いて、私が今死ぬわけにはいかない、と思っている。

ただ、こればかりはわからない。妻がそうであったように。

妻は脳梗塞で突然倒れ、その3日後亡くなった。

人は突然死ぬ。

その事実を私や家族は身をもって体験した。

自分の死は決して遠い未来のことではないと感じながら生きている。

冒頭の質問に答えるなら、子どもとたくさん話をしたい、伝えられることをできるだけ語りかけたいと思う。

残す言葉はいつ考える?

子どもたちに残す言葉。それは私が歳を重ね、成長した自分になってから考えよう。そう思っていたけど、それっていつのことだろう。

いつになったら、自信をもって子どもたちに言葉を残せると思えるだろう。

きっとそんな時は来ないだろうし、そう思っているうちに死んでいる。

だから、今しかない。今の自分が伝えたいことを残すことが大切なんだと思う。

この本を読んで、子どもに遺す言葉を考えている。

覚えておいてほしことを一つだけここに書いておこうと思う。

いつか息子と娘がこの記事を読んでくれたらうれしい。

強い人間になってほしい

これは父さんの唯一の自慢かもしれない。そして、君たちに見習ってほしいこと。

それは、助けてもらうこと。

自分の弱さを伝えること。助けてくださいと言えること。

助けてもらうことは恥ずべきことじゃない。父さんはたくさんの人に助けてもらって生きている。

怠けていたらダメだけど、この先、自分の力だけではどうにもならないことがたくさんあると思う。

そんな時には勇気をもって「助けてください。」と言える人間になってほしい。

自分の弱さを誰かに見せれることは、強さなんだよ。

そんな強い人間になってほしい。

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谷口 一也

谷口 一也

はじめまして。谷口一也です。1979年生まれ。愛媛県在住。 マイペースで我が道を行くB型。 育児と鍼灸に精を出す毎日です。 自宅での映画鑑賞やカフェ巡りが趣味。