【読書】『シングルタスク ~一点集中術~ 』を読んで

思考を明晰にし、シンプルにするには、相当の努力をしなければならない。

だがそれだけの価値はある。そうなれば山をも動かせるのだから。 
-スティーブ・ジョブズ-

シングルタスク。一点に集中すれば成果が上がる。

言われてみれば、極めて当たり前のことです。でも、自分の日常を振りかえると、複数の作業を同時進行することもあり、いつの間にか一日が終わっていきます。

マルチタスクは、それなりに仕事をこなした感覚や疲労もあるので「今日も仕事したなー」って感じで安心もします。

一方で、1日の成果がはっきりしなかったり、先延ばしの仕事が増えていくモヤモヤも感じていました。

そんなときに本屋さんで見つけたのが『シングルタスク ~一点集中術~ 』です。

本書で書かれているのは、まさに一点。

マルチタスクではなく、シングルタスクを遂行すれば成果が最大になる。

タイトルのまんまです。

しかし、読んでみてわかりました。シングルタスクをできない理由が。今回は本書の中から3つのポイントを取り上げます。

1. マルチタスクは存在しない
2. シングルタスクとは
3. シングルタスクを行うための「環境」と「練習」

マルチタスクは存在しない

マルチタスク:
複数の処理をタスクという単位に区切り、並行して実行すること。

スタンフォード大学の神経科学者エヤル・オフィル博士によると

「人間はじつのところマルチタスクなどしていない。タスク・スイッチング(タスクの切り替え)をしているだけだ。タスクからタスクへすばやく切り替えているだけである」

と、説明しています。

本書でも、現実には脳は2つ以上のことに集中できない。と書かれています。

なるほど。そもそもマルチタスクなどできないんだ。

また、ハーバード大学の研究によれば、タスクの切り替え(タスクスイッチング)ばかりしていると、年齢にかかわらず、記憶力も理解力も低下するそうです。

タスクスイッチングを頻回に行うと「認知処理能力を低下させ、より深い学習を妨げる」のだ。

なぜマルチタスクを試みるのか

マルチタスクを行うと成果が上がらない、タスクの切り替えをするたびに集中力が落ちる。

そう感じていながら、なぜ私たちはマルチタスクをこなそうとするのか?

本書ではその理由を2つあげています。

1つ目は、私たちはいつも、おびただしい量の「邪魔物」に取り囲まれていること。

ネットに繋げば、おびただしい数のメディアがひっきりなしに情報を流します。

それらを吸収するのが当然という風潮もあって、私たちは常に「アクセス可能」であることを求められるようになってきました。

2つ目は、「目新しさ」への渇望

私たちのほうから目新しいものを求めているのです。人間は外部からの刺激が現状を変えると(良いものだろうと、悪いものだろうと)アドレナリンが血流を駆け巡ります。

すると、人は目の前のタスクより、新たなタスクのほうに注意を向けたくなってしまうのだそうです。

まとめると、マルチタスクとは絶え間なく気が散っている状態なのです。

シングルタスクとは

本書ではシングルタスクの定義を次のように記しています。

シングルタスク:
『「いまここ」にいること』
『一度に1つの作業に没頭すること』

一点集中の作業には「強いエネルギー」と「鋭い集中力」という特徴が伴います。それによって高い生産性や確実な成果が得られるのです。

また、目の前の作業に没頭することは、いまという瞬間、他の要求に一切応じないことでもあります。次の作業に取りかかるのは、今取り組んでいる作業を終えてからです。

とはいえ、作業を必ず完了しなければならないわけではなく、時間で区切って、その時刻まで集中すればいいのです。

シングルタスク実践のための環境と練習

シングルタスクをするぞ!と決意することも大事ですが、気持ちだけでは難しい時代なのです。

テクノロジーの発展によって、常に「アクセス可能な自分」を求められることもシングルタスクをさせてくれない要因です。

まずはシングルタスクを行う環境を整えることが必要です。そのための準備を本書で詳しく解説しています。いくつかを紹介します。

1.スマホのしつけ
デバイスの利用をうまく自制できない人が多い、と書かれています。私もその一人です。スマホを甘やかし、つねに触れている自分の指を「しつけ」する必要があります。

そうでなければ、「状況をコントロールする責任は常に自分にある」という基本的な考え方を忘れてしまうのです。

2.誘惑と距離を置く
・作業中にスマホを目の届かない所に置く
・ウェブサイトは毎回閉じる
・オープンタブを使わない

3.強制的に「没頭」させられる行為をする
・ジムで体を動かす
・映画館で映画を観る

まとめ

ここまで書いてきましたが、そろそろ「興味のある方は本屋さんかAmazonで買ってね」と、そんな気分になってきました。(なら書くなよ!)

そんなわけで、私が最も印象に残ったポイントを1つあげるなら、

タスクスイッチンングを頻繁に行うと、そのたびに集中力が弱くなり、生産性が低下する!ということ。

そのためには、思いつきや追われるように次々とタスクをこなすのではなく、事前にタスクの整理と取り組むべきタスクを決めておくことで集中力と生産性を上げられます。

興味のある方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。

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谷口 一也

はじめまして。谷口一也です。1979年愛媛県伊予市(中山町)で産声を上げました。 マイペースで我が道を行くB型。 育児と鍼灸に精を出す毎日です。 自宅での映画鑑賞やカフェ巡りが趣味。