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シング・ストリート 未来へのうた
巷では、『ラ・ラ・ランド』の公開で賑わっている2017年2月。
ようやく、感想が書けました。
『シングストリート』(2016年公開)最高です!
今のところ、ダントツで生涯一位の映画です!
監督は、『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』のジョン・カーニー。日本公開の2作はどちらも大好きな作品だったので、今回も大いに期待していました。残念ながら昨年劇場で観られなかったので、DVDの発売を待ち望んでいました。
予告編
本作を観て、自分は音楽モノが大好きなんだ!と新しい発見。
そもそも音楽に詳しいわけではありません。80年代の音楽を聴いて育ったわけでもありませんが、どこか懐かしさを感じると同時に今聴いてもカッコイイ音楽であることは確かです。
〈あらすじ〉
好きな女の子の気を引くためにバンドを組んで、その時流行ってるロックバンドを真似しながら、だんだんと上手になっていく。家庭の問題を抱えつつ、恋愛と音楽を通じて成長する少年の物語。
こうして書いてみると、どこにでもありそうな物語です。でも、そこにカッコイイ音楽が加わることで、生涯で一番好きな映画だーー!ってなるから不思議です。
ズバリ、兄ブレンダンがいたから最高の映画になった!
主人公コナーは思春期ならではの不器用な恋愛と、兄に教えられたミュージシャンの影響をすぐに受けてしまう可愛らしさがあり、あの頃、自分もそうだった。と、男子は感情移入できる部分が多いはず。
友達とバンドを組んでだんだんと上手になっていく過程も自然でした。仲間との絆をもっと掘り下げてほしい部分もあったけど、音楽がとにかくカッコイイので問題なし!
何より、コナーと兄ブレンダンの関係に心がブルブルっと揺さぶられました!
兄ブレンダンの弟や家族に対する想いに感情移入してしまうと、もう涙腺が決壊してしまいます。大学をドロップアウトし、半分ひきこもり状態の兄ブレンダンが、家庭内の険しい環境に耐えてきたからこそ、弟が仲間と音楽を楽しんでいる。
一番辛い想いをしてきた兄は弟にロックを伝えることで自分の夢を託し、弟はその想いを感じつつ音楽と恋愛に没頭していきます。
そして兄ブレンダンの言葉は、私にも響きました。
Rock n Roll is a risk.
たとえば、弟コナーがバンドを組んで初めてテープに録音した曲(どこかのバンドのコピー)を聴いて、部屋のドアを開けたり閉めたりします。悪臭がするから換気だ!と。
そして、こう言います。
「Rock n Roll is a risk. You risk being ridiculed.」
(ロックンロールには覚悟が必要だ。嘲笑されるリスクを負え。)
オリジナルの曲をつくれ。上手にしようと思うな。と教えます。
コナーに投げられた言葉は、そのまま私にも響きました。何か上手に世の中を渡り歩こうとしていないだろうか。リスクを取らないまま、何となくやり過ごせないだろうか・・。そんな気持ちが少なからずあるからこそ、ドキッとしてしまったのです。
GO NOW!!
この映画が大好きだになった最大の要因である主題歌『GO NOW』がラストに流れます。
この曲の歌詞は主人公のコナー、兄ブレンダン、そして見ている私のための曲でした。人生に迷ったとき、弱った自分を鼓舞したいとき、頭ではわかっていても行動に移せないとき、そんな時にそっと背中を押してくれる名曲です。
ラストの設定は好き嫌いがあるかもしれませんが、いや、むしろあれくらいド直球なほうが気持ちいい!
おまけ
冒頭で音楽が絡んだ映画が好きだと書きました。新たな発見だと、勢い勇んで「TUTAYA」へ走り、シング・ストリートに似た雰囲気の『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(2014)を借りました。
ところが、あまり乗れず。眠たくなって、途中をちょっと飛ばしてしまう始末。
音楽の映画が好き!だと思っていましたが、単にジョン・カーニー監督の作品が好きなのでした。訂正しておきます。

谷口 一也

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