・意外と知らない正しいメガネのたたみ方~Racconto編(1)~
・谷口が「谷口眼鏡」に出会った話~Racconto編(2)~
のつづき。
TURNING「高雄」
メガネの世界では、有名な「谷口眼鏡」。アイウェア・オブ・ザ・イヤー メンズ部門で3年連続受賞など実績のある会社でありながら、表立ったプロモーションをしていない(?ように見受けられる)。
顧客満足を第一に考えているという話を聞けば、一度手に取ってみたくなるというもの。店主は私に「TURNING」を売るために話をしてくれたわけではなく、私のしつこい質問に丁寧に答えてくれただけなのです。
そして、私は「TURNING」セルロイドシリーズを手に取りました。この話を聞いて買わないという選択肢はない、そんな心境です。私が手に取ったのは、セルロイドシリーズの「高雄」。
見た目は派手かなと思いましたが、かけてみるとそこまで派手さを感じない。メガネ選びはそこが面白いところで、置いてあるメガネを眺めるのと、かけてみるのとでは全く印象が異なります。
メガネをどう選ぶのか
メガネ選びの基準も人それぞれあるかと思います。私は今まで似合うか、似合わないかが最大の判断基準でした。しかし、今回はメガネについていろいろと調べて知識を増やし、商品の背景を知ることで、モノとして魅力を感じるようになりました。
その上で出会ったTURNINGの「高雄」。初めて、似合うかどうかよりも”かけたい”欲求が勝りました。
歴代のメガネたち
自分はメガネが似合う顔だちだとは思っていませんので、似合わないメガネをかけたくなかったのです。いつも妻に「これ、どう?」と判断をゆだねてきました。
長年かけ続けた999.9(フォーナインズ)のツーポイントタイプのメガネも、フチなしだからメガネが似合わない自分でも大丈夫だろうという判断でした。
これも999.9のボストンタイプ。5年ほど前に買いました。今まで、フチなしやおとなしいタイプを好んでいましたが、流行りにのっかったのと999.9だから間違いはないだろうという安易な理由です。なにより、妻の「いいんじゃない。」の一言に安心して。
これは現在メインでかけているラウンドタイプ。初めてRaccontoさんを訪れた時に買ったものです。店主(木下さん)の丁寧な説明に納得して購入しました。
メガネ選びの新基準(塩沢とき理論)
私のメガネ選びの基準はメガネ店「Racconto」に出会って徐々に変化してきました。「かけたいメガネ」を選ぶ。新しいメガネ選びの基準を手に入れた気分です。これは、現在かけているラウンドタイプを購入したとき、芽生え始めました。
「似合う より、慣れろ」
そのメガネ姿を3日も続けてみたら、人は慣れる。
私もラウンドタイプのメガネ(丸メガネ)をかけた初日こそ、息子に「なにそれ、ダサくない?」なんて言葉を浴びせられましたが、翌日には何のコメントもありませんでした。
患者さんにも「メガネ変えました?」と聞かれる方はごくごく少数で、ほとんどの方はノーコメントです。
人は思っているほど、他人のメガネが似合っているかなんて気にしていません。なんなら、「メガネかけてました?」くらいの認識です。
自分にとっては、顔の真ん中にあるアクセサリーであるメガネも、他人にとっては、あってもなくても「どっちでもいい」ものかもしれません。人の目を気にして、似合うメガネにこだわらず、かけたいメガネを1本選ぶのもアリですよ。
こんなことを考えていると、思い浮かぶのは「塩沢とき」さん。
彼女の髪型とメガネは強烈なインパクトがありました。果たして、このメガネは似合っているからかけていたのでしょうか?私は、きっと彼女がかけたいメガネをかけていただけなのではないかと思うのです。
「似合っているかどうか」そんな土俵にはそもそも上がっていないように伺えます。そして、数回このメガネ姿を見れば、私たちは慣れてしまうのです。あの顔から大きくはみ出したメガネに。
塩沢ときさんを引きあいに出すのは卑怯なのかもしれませんが、「似合ってる」かもしれないメガネより「かけたいメガネ」をかけている方がよっぽど幸せだということは実感しました。
そんなこんなで、Racconto店主の木下さんのメガネ愛に引き込まれ、おかげでメガネの奥深さや面白さに気づかせていただきました。そしてメガネを今まで以上に大切に扱うきっかけにもなりました。
もっともっと面白い話を聞かせてもらったのですが、それはまたの機会に。

谷口 一也

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